新しい年の初め、初詣に出掛けて家族の息災、何より子どもの健やかな成長を願う人も多いことと思います。今回はセピア色ではありませんが…古来より安産や子どもの成長を願う人々が訪れる社寺についてご紹介します。 


「子どもの健やかな 成長を願う」

安産祈願の中山寺
中山寺は、聖徳太子の創建によるとされる日本初の観音霊場です。本尊は十一面観世音菩薩で、古くより安産・求子の観音として数多くの女性たちから信仰されてきました。
豊臣秀吉は、長らく子どもに恵まれませんでしたが、中山寺に祈願して秀頼(母は淀君)を授かったと言われています。長じて秀頼は、戦火で荒廃していた中山寺を復興再建しました。また江戸末期には、孝明天皇の典侍だった中山一位局が、祈祷を受けた腹帯「鐘の緒」を受けて皇子(後の明治天皇)を平産されたことから、一層その名が知られるようになりました。今も安産を願う人々が市内はもとより、全国からお参りに訪れます。
さらに、無事安産の後はお礼参り、お宮参りと、親子のみならず三世代で訪れる人が多く、毎月の戌の日や休日には、赤ちゃん連れの人たちで賑わいます。

中山寺
中山寺


子どもの成長を願って
宝塚にはほかにも、子どもの成長を願い、あるいは健やかな成長に感謝してお参りする神社などが地域ごとにあります。
例えば、伊孑志の伊和志津神社は、9世紀以前・延喜の時代から周辺の人々の信仰を集めていた古社です。子どもの成長に関わる行事もいろいろあり、1月のかつての「元服」である成人祭では、これまでの成長に感謝し、大人としての責任を誓います。11月15日は七五三。徳川綱吉が子の徳松の成長を祈ったことにちなむとされ、3歳・5歳・7歳の子どもたちが参拝し、成長や学業成就を願います。そのほかにも春祭、夏祭、秋季大祭などが行われ、子ども神輿が地域を練り歩く秋季大祭では、子どもの成長が実感できます。子育ては大変ですが、子どもがいることで得られる幸せがあり、親は子どもの成長を願う…その姿は、今も昔も変わらないものです。

伊和志津神社
伊和志津神社

(写真・参考文献 宝塚市大事典)


【ComiPa! Vol.37(2014年冬発行号)より】

中山寺


伊和志津神社