1/19、ベガ・ホールで行われた「避難訓練コンサート」、取材に行ってきたのでご報告です。
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~陸上自衛隊 中部方面音楽隊室内楽コンサート 1.17を忘れないために~

第一部は 13:00開演
事前申し込み制で、整理券を持った人が入場、コンサートの前に文化財団の方による趣旨説明がありました。

東日本大震災以降、建築の法律が変更したのに対応するため、2月から7月まで、ベガ・ホールは外壁・吊り天井の耐震・補強工事をするために休館すること、その前、1.17にも近いこの時期に、初めての避難訓練コンサートをすることになったとのこと。

1.17当時、ベガ・ホールも被災し、パイプオルガンのパイプが落下し、床に刺さるなどの被害を受けつつも、当時はホールが臨時の避難所になったのだそうです。

一部の演奏中のどこかで震度6の地震が起きるという訓練ですが、訓練中はスタッフの指示に従ってください、ということで、コンサートが始まります。

「かけがえのない大地」「花は咲く」「ひまわり」とダイナミックかつ心に染み入る演奏&歌に続き、宝塚といえば!の「鉄腕アトム」の演奏が始まり‥‥途中で緊急地震速報の音が。

アナウンスがあり、頭を守ってその場に低くなって、の指示があり、また舞台上の演奏者には、袖に避難するように指示があります。
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「安全が確認できるまで、そのまま席におかけになってください」のアナウンスの後、‥‥「地下給湯室で火災が発生しました。地下に人はいません、これからロビーに避難していただきます。」
「煙を吸わないよう、ハンカチなどの布を口に当ててください」とのアナウンス。

避難

参加者の皆さん、粛々と避難のためロビーへ行きます。

ロビー

一旦全員がロビーへ。
「お連れ様とはぐれてしまった方はいらっしゃいませんか?」などのアナウンスの後、「これで避難が完了しました、引き続き公演を再開しますので席へお戻りください」とのお知らせが。

再開に先だち、ベガ・ホール館長から挨拶があり、その後陸上自衛隊中部方面音楽隊の副隊長さんからのお話がありました。
P1020652訓練後


こうした避難訓練コンサートは初めてで、実は興味があった、というのも、
3.11のあの日、同じ自衛隊の東北方面音楽隊、東京の第一音楽隊が演奏会のリハーサル中で、仙台では一瞬にして停電で真っ暗になり、さまざまなモノが落下し、スプリンクラーが作動、楽器も客席もびしょぬれになったのだそうです。一方の第一音楽隊は会場が7階という場所柄、大きく揺れて、天井から落ちてきた落下物の破片がティンパニーのヘッド(皮)を突き抜けた‥など、さまざまなことがあったそうです。

 ・第一に頭を守ることを考える
 ・会場スタッフは懐中電灯が必要
 ・観客の方はスタッフの指示に従う
の三つを教訓に、これからの演奏活動も続けていきたい、とのことでした。

最後には、演奏途中となった「鉄腕アトム」を最初から演奏、大きな拍手で第一部が終了。

私自身、管楽器の迫力、すばらしい演奏に聞きほれて、取材というのを忘れ?そうでした。
そして、どんな時にも万一のことを考え、行動することの大切さを、改めて感じたコンサートとなりました。

以上、宝塚の情報を発信するコミパ編集室でした。